ロジカルシンキング

相手に自分の考えを伝え、相手に「うん」と言ってもらう、あるいは相手から何らかのアドバイスをもらい、自分の考えをさらに練り上げていく。ビジネスをする上で、多くの人が問題なのは、あなたの考えや提案が相手の手元に届いた後なのである。相手がそれらを読んだり聞いたりした後に、あなたの考えや提案が相手の頭の中に正しくインプットされ、思考回路の中で正しく理解されるまでの時間、そしてあなたが望む反応が出てくるまでの時間ーこれをいかに短縮できるかがビジネスの世界では勝負になる。すると、自分の言いたいこと、自分が重要だと考えていることを相手に理解してもらうためにはどうすればいいのだろうかと悩んでしまう。そして自分の言いたいことをうまくまとめるために、報告書や提案書を何度も書き直す、あるいは、言い回しやフォーマット、はたまたデザインや色使いなどに凝る、ということに走りがちである。実はここに相手に伝わらない最大の要因が潜んでいる。大事なことは「あなた」が言いたいことではない。「あなた」が大切だと思っている事でもない。それが相手にとって伝えられることが期待されている「メッセージ」になっているかどうかなのだ。

相手に伝えるメッセージとはまず、そのコミュニケーションにおいて答えるべき(テーマ)課題が明確であること。第二にその課題やテーマに対して必要な要素を満たした答えがあること。第3にそのコミュニケーションの後に、相手にどのように反応してもらいたいのか、つまり相手に期待する反応が明らかであることである。